令和の幸福論

本当の幸せって何? ○✖がある世界に幸せってあるの? 今ここ絶対的な幸せ感覚を手に入れるには? 最新の幸福論を考察していくブログです。 皆さんの幸せに貢献できますように☆

アランの幸福論 #09 想像上の苦痛

想像力という奴は死刑執行人よりもたちが悪い。

 

例えば、自動車にひかれた人が即死したとする。

その人の人生は終わったのだ。

その人は、自動車にひかれる前は苦痛を感じていなかった。

即死した後も苦痛を感じていない。

 

だが、その事故を見たぼくは、あれこれ考える。

その想像による苦痛は、あくまで想像上のものである。

 

今、自分に起こっていることに苦しむ限り、そんなに苦痛は多くない。

起こるかどうか分からないことを想像したり、すでに終わったことを思い出したり、想像上の苦痛の方がはるかに多い。

そんなことをしていると、一生を台無しにしかねない。

アランの幸福論 #08 想像力について

人間には想像力というものが備わっている。

これは、思考が伴っていないため、思惟の力ではどうしようもできない。

 

事故にあった人の顔を皮膚を縫う時、立会人は想像力が働いて気を失ってしまうことがある。

そういう人には、ラム酒をあげるのが良い。

 

恐怖や苦しみを想像してしまう時は、それに打ち克とうとするのではなく、何か行動することだ。

行動することで想像がふっきれるのだ

アランの幸福論 #07 恐れは病気だ

「死を恐れるどころか、死を望んでいたので長寿の人生を生きた」という一文があります。

昔の人は、老人になった時に血圧の値も悪くなっていただろうけど、そのことを知る由も無かった。それは良いことだった。とも書いてあります。

 

どういうことでしょう。

 

「不安と恐怖とを生理学的に研究すれば、これは病気であって、他の病気の進行を早める」のです。

 

病気が怖いから食事療法や投薬を受けるのは良く分かるが、恐怖心を癒してくれる療法や薬はあるのだろうか?

いや、無いのである。

その治療が本当は必要なのである。

 

結局、タイトルにあるように、不安や恐れは病気なのであるから、そんなものに意識を向けるのはやめて、身体の調子はどうですか?と聞いて、身体に意識を向けさせるのが良い。

 

アランの幸福論 #06 情念について

情念よりも病気の方が我慢しやすい。

病気のことは理解できるから、そこから逃れられる。

しかし情念については、仕組みを理解できていないし、自分の力ではどうすることもできないと思っているから、逃れられない。

恐怖に負け、同じ愚痴を繰り返すとき、自分はダメな人間だと思い込む。

 

デカルトは「情念は所詮われわれの思惟の一様態にすぎないものだが、身体の中で行われているふしぎな流体の運動によって起こるものだ」と論じた。

 

身体のなかで行われている血液や不思議な流体の運動が「原因」であり、恐怖や情念などは「結果」である。

 

なので、恐怖に負けようが愚痴を言おうが、自分がダメなのではなく、自分の胃が勝手にやっていることだと思えば良いのだ。

アランの幸福論 #05 憂鬱

深い悲しみは、からだが病んでいることから起こるのだ。

 

憂鬱症の人は、すべての出来事をネガティブに捉える。

さらに、悲しんでいることについて、あれこれ考えるから、余計に悲しみが強くなる。

悲しみなんて病気と同じだから、あれこれ考えないでただただ我慢したらいいのだ。

 

アランの幸福論 #04 ノイローゼ

立派な教養があり頭の良い友人から、

「考えがあれこれ暴走してノイローゼになっちゃっているんだ」と言われた。

 

主人公は言う。

なぜ喜んだり悲しんだりするのか、その原因は自分の知っている理由では説明できないものだ。

それに、日常のほんのささいなことで機嫌が良くなったり悪くなったりする。

それなのに、原因はこれで結果はこれだ、なんて考えることは意味が無い。

 

スピノザは、幸福な思惟をすることが多いので、ネガティブな考えはほとんどしない。

細かいことを考えるんじゃなくて、自分が本当に得たいことを考えていくこと、これが人生の極意だよ。

 

 

アランの幸福論 #03 悲しみのマリー

躁うつ病の人は、楽しい1週間と悲しい1週間が交互にやってくる。

 

これはなぜ起こるのか?

 

血液を調べたところ、喜びの季節が終わる頃になると血球数が減少する。

また、悲しみの季節が終わる頃になると血球数が増大する。

 

ただ、それだけなのだ。

 

それにも関わらず、不幸な出来事が起こっているから自分は苦しいんだ、自分がダメな人間だからこんなに苦しいんだ、と思うことは、苦しみを増大させていくだけ。

 

そんな風に思い込んで苦しくなるのをやめて、ただ血球数の増減が原因だったのね、そう思うことだよ。